
移行の流れ
1. 現状分析フェーズ
現在のAWS環境を詳細に分析し、移行対象のシステムやサービスを特定します。依存関係やデータフロー、使用しているAWS固有サービスなどを洗い出し、移行の複雑さを評価します。
- AWS環境の棚卸し
- 依存関係の分析
- 移行難易度の評価
- コスト削減効果の試算
2. 移行計画策定
分析結果をもとに、最適な移行戦略と詳細な移行計画を策定します。移行の優先順位、タイミング、必要なリソース、リスク対策などを明確にします。
- 移行戦略の決定(リホスト、リプラットフォーム、リファクタリングなど)
- 移行順序とスケジュールの策定
- リスク評価と対策立案
- 必要なリソースの見積もり
3. PoC(概念実証)
実際の移行を開始する前に、小規模なシステムや非本番環境でPoC(概念実証)を実施し、移行手法の有効性を検証します。ここで得られた知見を本番移行に活かします。
- テスト環境の構築
- 移行手順の検証
- パフォーマンステスト
- 運用手順の確認
4. 環境構築と移行
PoCの結果を踏まえ、OCI上に本番環境を構築し、計画に沿って段階的に移行を実施します。移行中のダウンタイムを最小限に抑えるための工夫も行います。
- OCI環境の構築
- データ移行
- アプリケーション移行
- 切り替え作業
5. 運用最適化
移行完了後も、各企業が自立して運用できるようになるまでサポートし、OCIの特性を活かした効率的な運用体制を構築します。コスト、パフォーマンス、セキュリティなど多角的な視点から最適化を図ります。
- 運用手順の確立
- 監視体制の構築
- コスト最適化
- セキュリティ強化
当社の移行支援アプローチ
リスク最小化の手法
AWSからOCIへの移行には様々なリスクが伴いますが、当社では以下のアプローチでリスクを最小化します。
- 詳細な事前分析: 移行前に徹底した環境分析を行い、潜在的な問題点を洗い出します
- 段階的な移行: 一度にすべてを移行するのではなく、リスクの低いシステムから段階的に移行を進めます
- 並行運用期間の確保: 移行後も一定期間はAWS環境を維持し、問題発生時に迅速に切り戻せる体制を整えます
- 自動化ツールの活用: 移行作業をできる限り自動化し、人為的ミスを減らします
段階的移行オプション
お客様の状況に合わせて、以下のような段階的移行オプションをご提案します。
- 非本番環境からの移行: まず開発環境やテスト環境を移行し、ノウハウを蓄積した上で本番環境の移行に臨みます
- ワークロード別の移行: 独立性の高いワークロードから順次移行を進め、リスクを分散します
- ハイブリッド運用: 一部のワークロードはAWSに残しながら、適したワークロードのみをOCIに移行するハイブリッドアプローチも可能です
- 新規開発のOCI先行: 新規開発案件からOCIを採用し、既存システムは計画的に移行するアプローチも効果的です
ダウンタイム最小化戦略
システム移行時のダウンタイムを最小限に抑えるため、以下の戦略を採用します。
- ブルー/グリーンデプロイメント: 新環境を完全に構築した後に、トラフィックを切り替えることでダウンタイムを最小化します
- データ同期の自動化: 移行前のデータ同期を自動化し、最終切り替え時のデータ転送量を最小化します
- 計画的なメンテナンスウィンドウの設定: 業務への影響が最も少ない時間帯に切り替え作業を実施します
- ロールバック計画の策定: 問題発生時に迅速に元の環境に戻せるよう、詳細なロールバック手順を事前に準備します
移行プロジェクトのタイムライン
AWSからOCIへの移行プロジェクトの典型的なタイムラインは以下の通りです。プロジェクトの規模や複雑さによって期間は変動します。
フェーズ1: 現状分析と計画策定
- 主な内容
- AWS環境の詳細調査
- 移行戦略の決定
- 詳細な移行計画の策定
- コスト削減効果の試算
- 期間: 2〜4週間
- 成果物: 移行計画書、コスト削減効果レポート
フェーズ2: PoC(概念実証)
- 主な内容
- テスト環境の構築
- 小規模システムの移行テスト
- パフォーマンス検証
- 移行手順の最適化
- 期間: 2〜3週間
- 成果物: PoC結果報告書、移行手順書
フェーズ3: 環境構築と移行準備
- 主な内容
- OCI本番環境の構築
- ネットワーク設定
- セキュリティ設定
- 移行ツールの準備
- 期間: 4〜8週間
- 成果物: 環境構築完了報告書、移行準備完了報告書
フェーズ4: データ移行と切り替え
- 主な内容
- 初期データ移行
- 増分データ同期
- アプリケーション移行
- 最終切り替え
- 期間: 2〜6週間
- 成果物: 移行完了報告書、検証結果報告書
フェーズ5: 運用最適化と安定化
- 主な内容
- 運用手順の確立
- 監視体制の構築
- パフォーマンスチューニング
- コスト最適化
- 期間: 4週間〜
- 成果物: 運用手順書、最適化レポート
※ 上記はあくまで一般的な目安であり、実際のプロジェクトでは、システムの規模や複雑さ、要件によってスケジュールは調整されます。
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